栄養豊富でヘルシーな飲料としてお馴染みの豆乳。毎日の食生活に取り入れている方も多いのではないでしょうか?
今回は、豆乳に含まれる栄養素や、1日の適量についてご紹介します。
また、豆乳の種類や選び方のポイント、牛乳との違いなども詳しく解説します。
豆乳に含まれる栄養は? 1)2)3)4)
たんぱく質
豆乳にはコップ1杯(200ml)あたり7.2gのたんぱく質が含まれます。
豆乳に含まれるたんぱく質は、たんぱく質の質を評価する指標であるアミノ酸スコアが満点の100。
体の中で合成できない必須アミノ酸をバランス良く含む、良質なたんぱく質と言えます。
鉄
豆乳には鉄も多く含まれます。鉄は全身に酸素を供給する重要な栄養素です。
豆乳に含まれるヘム鉄は吸収率が低いですが、ビタミンCを多く含む野菜や果物などと一緒にとることで吸収率があがります。
大豆イソフラボン
ポリフェノールの一種であるイソフラボンは、強い抗酸化作用をもち、コレステロール値の上昇を抑える働きがあります。
また、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをするため、骨粗鬆症の予防・改善に効果があると考えられています。
他にも抗酸化作用が期待されるサポニンや、リン脂質の一種で血中コレステロールや中性脂肪を下げる作用があると言われるレシチンが含まれます。
豆乳の選び方は?2)6)
豆乳は、大きく3種類に分類されます。
豆乳:大豆に水分を含ませてすりつぶしたものを煮て濾した、大豆固形分が8%以上のもの
調製豆乳:豆乳に植物油脂や砂糖、調味料等を加えた大豆固形分6%以上のもの
豆乳飲料:調製豆乳に果汁や乳製品などを加えた飲料で大豆固形分が4%以上のもの
調製豆乳や豆乳飲料は、砂糖が加えられていたり、風味がついていて飲みやすい反面、エネルギーが高くなります。
大豆の栄養をそのままとりたい場合や、カロリーが気になる方は豆乳を、トレーニング後など、エネルギーとたんぱく質を同時補給したい時は調製豆乳や豆乳飲料を選ぶのがおすすめです。
豆乳の1日の適量は? 5)
内閣府食品安全委員会では、大豆イソフラボンの目安量の上限を70〜75mg/日としています。
豆乳には、100gあたり7.6〜59.4mg(平均24.8mg)の大豆イソフラボンが含まれているとされるため、コップ1杯(200ml)程度を目安とすると良いでしょう。
豆乳の摂りすぎはエネルギーやたんぱく質の摂りすぎや栄養バランスの乱れにもつながるため、注意が必要です。
豆乳と牛乳の違いは? 2)
牛乳の代用としてもよく使われる豆乳ですが、栄養価には違いがあります。
豆乳と牛乳の100gあたりの栄養価をまとめました。
豆乳は牛乳よりエネルギーが低く、低脂質、低糖質でコレステロールを含みません。
たんぱく質量は大きな差はありませんが、植物性と動物性といった質の違いがあります。
カルシウムは牛乳の方が多いため、カルシウム補給には牛乳の方が適していると言えます。
鉄は豆乳には多く含まれますが、牛乳にはほとんど含まれません。
それぞれに栄養面でのメリットがあるため、どちらも適量取り入れていきましょう。
豆乳を毎日の食事に取り入れよう
豆乳は栄養面だけでなく、その手軽さも魅力のひとつです。そのまま飲むだけでなく、料理やスイーツなどのアレンジも楽しめます。
豆乳の種類や牛乳との違いなどのポイントをおさえて、栄養バランスのとれた食事に役立ててくださいね。
参考文献
- 上西一弘.栄養素の通になる.第4版,女子栄養大学出版部,2016,p.20~27.
- 文部科学省. 日本食品標準成分表2020年版(八訂).
- 吉田企世子. あたらしい栄養学.高橋書店,2016,p84,202,203,250
- 厚生労働省,骨粗鬆症.eヘルスネット.(参照:2024-10-29). https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-043.html.
- 内閣府食品安全委員会,大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A.(参照:2024-10-29) https://www.fsc.go.jp/sonota/daizu_isoflavone.html#9.
- 農林水産省,豆乳類の日本農林規格.(参照:2024-10-29). https://www.maff.go.jp/j/jas/jaskikaku/pdf/kikakutounyu_h240717.pdf