チーズでたんぱく質補給!栄養価を種類別に解説

チーズでたんぱく質補給!栄養価を種類別に解説

牛乳の栄養がぎゅっと詰まったチーズには、体作りに欠かせないたんぱく質が豊富に含まれます。
この記事では、5種類のチーズのたんぱく質量を比較しながら、それぞれの特徴や栄養価を詳しく解説。脂質やカルシウムなどの栄養や、効率よくチーズの栄養を摂る方法もご紹介します。

チーズに含まれるたんぱく質量は? 1)2)3)

チーズには、良質なたんぱく質が豊富に含まれます。
製法によって栄養価が異なるため、家庭でよく食べられる5種類のチーズ100gあたりの栄養価を詳しく見てみましょう。

プロセスチーズ

スライスチーズやピザ用チーズとしておなじみのチーズです。製造の工程で加熱処理をしているため、保存性が高いのが特徴です。
スライスチーズ1枚(20g)には、たんぱく質が4.5g含まれています。
日本人の食事摂取基準(2020年度版)では、成人男性で60g/日が推奨量とされているため、スライスチーズ1枚で1日分のたんぱく質の約8%を摂ることができます。

パルメザンチーズ

粉チーズとして、パスタなどのトッピングに使われることの多いチーズ。水分が少ないため、エネルギーが高くたんぱく質も多くなります。
大さじ1杯(6g)あたりのたんぱく質量は2.6gです。

クリームチーズ

チーズケーキの材料として使用されることの多い、なめらかな口当たりが特徴のチーズです。脂質が多く、他のチーズと比べるとたんぱく質は少なめです。

モッツァレラチーズ

くせがなく弾力のある食感が特徴でピザやサラダなどに使われます。水分が多く、プロセスチーズと比べてエネルギーや脂質は控えめです。

カッテージチーズ

サラダのトッピングなどに使われるさっぱりとした味わいのフレッシュチーズです。
脱脂乳を原料に作られるため、低脂質で低カロリーなのが特徴です。たんぱく質も豊富に含まれるため、ダイエット中やトレーニングしている方にも人気があります。

チーズに含まれるその他の栄養素は? 1)2)3)

脂質

チーズは水分を除くと約半分が脂質です。脂質は1g 9kcalと糖質やたんぱく質の2倍以上のエネルギーがあり、効率の良いエネルギー源。細胞膜の原料にもなる大切な栄養素ですが、摂りすぎると生活習慣病のリスクが高まるため注意が必要です。
脂質が気になる方は、低脂質なカッテージチーズを選ぶと良いでしょう。

カルシウム

スライスチーズ1枚(20g)には、126mgのカルシウムが含まれます。
日本人の食事摂取基準(2020年度版)では、成人の男女で、650~800mg/日摂取が推奨量とされています。スライスチーズ1枚で1日分のカルシウムの約16〜19%を摂ることができます。
チーズに含まれるカルシウムの吸収率は他の食品と比べて高いのが特徴です。

ビタミン

チーズにはビタミンAビタミンB2が豊富に含まれます。
ビタミンAは皮膚や粘膜の健康を維持する働きがあります。
ビタミンB2はエネルギーの代謝を助けたり、体の成長をサポートしたりします。

チーズの栄養を効率よく摂るには?1)3)

チーズはさまざまな栄養が含まれる、準完全栄養食品と言われています。
ビタミンC食物繊維は含まれていないので、野菜や果物と組み合わせることで栄養のバランスが整います。
また、ビタミンDが含まれる魚介類やきのこ類を同時に摂るとカルシウムの吸収を助けてくれます。

チーズの種類によっては脂質や塩分を多く含むものもあるため、食べすぎには注意が必要です。毎日のたんぱく質摂取のメインとするのではなく、足りない分を補うために活用するのがおすすめ。
朝食のパンにスライスチーズをのせたり、サラダにカッテージチーズをトッピングしたりすることで、手軽にたんぱく質をプラスできます。

チーズで効率よくたんぱく質補給を!

チーズは少量でたんぱく質をしっかり摂れる優秀な食材です。さらに、エネルギーやカルシウムなども効率的に補えるため、お子さんや食事量が少ない高齢者にもおすすめ。そのまま食べるのはもちろん、料理やスイーツ作りにも使いやすく、幅広い楽しみ方ができるのも魅力です。チーズは種類ごとに味や栄養価が異なるため、目的や好みに合わせて選んでみてくださいね!

参考文献

  1. 吉田企世子. あたらしい栄養学.高橋書店,2016,p70,182,183,199,216,217,226,227
  2. 厚生労働省. 日本人の食事摂取基準2020年版.
  3. 文部科学省. 日本食品標準成分表2020年版(八訂).