塩分はどのくらい?味噌汁の栄養素やおすすめの食べ方を解説

塩分はどのくらい?味噌汁の栄養素やおすすめの食べ方を解説

味噌は栄養豊富で「医者いらず」5)

味噌は、蒸した大豆をつぶし、麹菌と塩、種水を混ぜ合わせ発酵させた調味料です。
味噌の歴史は長く、戦国時代にはその栄養価の高さと保存性から兵糧として重宝されたとも言われています。
味噌は発酵することでアミノ酸やビタミン類が増加し、大豆には本来含まれない酵母や乳酸菌なども摂取できます。「味噌は医者いらず」ということわざがあるほど、今も昔も優秀な健康食品です。
そこで今回は、私たちの食卓の定番「味噌汁」の栄養について詳しくご紹介します。

味噌に含まれる栄養素 2)

まずは、味噌に含まれている基本的な栄養素を見ていきましょう。
味噌にはさまざまな種類がありますが、今回は主に東日本で流通している「赤味噌」の栄養データをご紹介します。

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調味料及び香辛料類/<調味料類>/(みそ類)/米みそ/赤色辛みそ
100g あたり

・エネルギー 178kcal
・たんぱく質 13.1g
・脂質 5.5g
・炭水化物 21.1g
・食塩相当量 13g
・カリウム 130mg
・マグネシウム 80mg
・リン 200mg
・鉄 4.3mg
・亜鉛 1.2mg
・ナイアシン当量 3.5mg
・葉酸 42μg
・ビオチン 14.0μg

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こちらは100gあたりのデータですが、実際に味噌汁に使う味噌の量はそれほど多くありません。

仮に味噌汁1杯に使用する味噌を大さじ1(約17g)とすると、栄養素は以下のようになります。


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調味料及び香辛料類/<調味料類>/(みそ類)/米みそ/赤色辛みそ

大さじ1(約17g)あたり


エネルギー 30.3kcal
たんぱく質 2.2g
脂質 0.9g
炭水化物 3.6g
食塩相当量 2.2g
カリウム 22.1mg
マグネシウム 13.6mg
リン 34mg
鉄 0.7mg
亜鉛 0.2mg
ナイアシン当量 0.6mg
葉酸 7.1μg
ビオチン 2.4μg
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以上が、味噌に含まれる基本的な栄養素のデータです。


これらを見ると、お湯に味噌を溶かしただけの簡単な味噌汁でも、カリウムや鉄分、ビタミンB群などさまざまな栄養を摂取できることがわかります。


味噌汁の塩分とはどう向き合う? 1)3)4)

味噌汁を飲む方の中には、塩分が気になる方もいるのではないでしょうか。
日本人の食事摂取基準(2020年度版)によれば、1日あたりの塩分摂取量の目標は成人男性7.5g未満、成人女性6.5g未満です。また、日本高血圧学会は1日の塩分摂取量を6g未満、世界保健機関(WHO)はすべての成人に5g未満を推奨しています。
先ほどの栄養素データによると、味噌大さじ1の塩分相当量は約2.2gです。
高血圧が気になる方や健康を意識する方は、注意が必要かもしれません。

味噌汁の塩分を控える方法 1)2)

塩分を控えながら味噌汁を飲みたい場合は、使用する味噌の量を減らしたり、減塩の味噌を選んだりすると良いでしょう。また、出汁にこだわって味をつけることでも塩分を抑えることができます。
さらに、カリウムにはナトリウムの排泄を促す効果があるため、カリウムが多い具材を選ぶのもおすすめです。カリウムは水溶性であるため、具材を煮た汁ごと味噌汁として飲むことがポイントです。
カリウムを多く含む食材としては、さつまいもや里芋などの芋類、ほうれん草、きのこ、豆腐、小松菜、あおさなどがあります。
これらの具材を鍋で煮るのが面倒な場合は、食後にバナナやプルーンなど、カリウムを含む果物を摂るのも良いかもしれません。

具材の選び方で変わる栄養バランス

カリウム以外に摂りたい栄養素がある場合も、具材を工夫することで栄養バランスを調整できます。

例えば、食物繊維やヨウ素を摂りたい場合はわかめなどの海藻類を、たんぱく質を増やしたい場合は豆腐や油揚げを加えてみましょう。また、野菜や地域の特産物を使うことで、味噌汁のバリエーションが広がり、飽きずに楽しめるだけでなく、ビタミンやミネラルの摂取量を増やすこともできます。


味噌汁を毎日の食卓に

味噌汁は、栄養豊富でありながら低カロリーであるため、健康的な食生活にぴったりの一品です。

塩分や具材に工夫を凝らしながら、味噌汁を楽しんでみてはいかがでしょうか。


参考文献

  1. 厚生労働省. 日本人の食事摂取基準2020年版.
  2. 文部科学省. 日本食品標準成分表2020年版(八訂).
  3. 日本高血圧学会. “ 高血圧の予防のためにも食塩制限を―日本高血圧学会減塩委員会よりの提言” . 学会活動等 .  2020-06,https://www.jpnsh.jp/com_salt.html .(参照:2024-08-27).
  4. 日本WHO協会. “塩分摂取量を減らし、命を守るために多大な努力が必要” . WHO最新ニュース.2023-03-13, https://japan-who.or.jp/news-releases/2303-23 .(参照:2024-08-27).
  5. 農林水産省. “今昔、豆の加工品。” . 農林水産省ホームページ.2021-02 , https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2102/spe1_03.html  .(参照:2024-08-27).