納豆1パックに含まれるたんぱく質は?栄養を活かす食べ方も解説

2023/10/25

納豆1パックに含まれるたんぱく質は?栄養を活かす食べ方も解説

伝統的な発酵食品である、納豆。安価で手軽に食べられることから、冷蔵庫に常備している方も多いかもしれません。今回は、納豆1パックに含まれるたんぱく質量や、納豆の栄養を活かす効果的な食べ方を詳しく解説します。

1パックあたりのたんぱく質は?

納豆は1パック(50g)あたり、たんぱく質を8.3g含みます。
日本人の食事摂取基準(2020年度版)では、たんぱく質の推奨量を成人男性で60g/日としています。納豆1パックで1日のたんぱく質の約1/7を摂ることができます。
納豆はアミノ酸スコアが100で、体内で合成できない必須アミノ酸をバランスよく含む良質なたんぱく質と言えます。
また、納豆や豆腐などに含まれる大豆たんぱくは、コレステロールの吸収を抑える働きがあります。

たんぱく質の合成に関わるビタミンB2を多く含む

納豆には、ゆで大豆の約6倍ものビタミンB2が含まれます。ビタミンB2は、たんぱく質の合成に関わり、皮膚や粘膜、爪、髪などを健やかに保つのに役立ちます。
また、3大栄養素がエネルギーに変換される過程にも関わります。

食物繊維と納豆菌でお腹の調子を整える

納豆は、肉類や魚類には含まれない食物繊維を含みます。食物繊維には水溶性と不溶性がありますが、納豆は両方をバランスよく含みます。
水溶性食物繊維は胃腸内をゆっくり移動するため、腹持ちが良いのが特徴です。不溶性食物繊維は水分を吸収して腸を刺激し、整腸作用が期待できます。

納豆の栄養を活かす食べ方

いろいろな栄養素を含む納豆ですが、ビタミンCは含まれていないため、ネギやトマトを納豆に加えたり、サラダや和え物などの野菜料理と一緒に食べるとバランスが良くなります。

納豆菌は、乳酸菌と組み合わせると腸内の善玉菌を増やす相乗効果を発揮すると言われています。納豆にキムチを加えると、手軽に乳酸菌を摂取することができます。

納豆やキムチ、ヨーグルトなどに含まれる生きた善玉菌である「プロバイオティクス」は、毎日続けて摂取し、腸に補充することが大切と言われています。納豆だけでなく、発酵食品を毎日の食事に取り入れるようにしましょう。

納豆菌は熱に強いため、加熱しても問題ありませんが、納豆に含まれる酵素「ナットウキナーゼ」は熱に弱いため、加熱せずに食べるのがおすすめです。

納豆のたんぱく質を毎日の食事に役立てよう

納豆はたんぱく質が豊富なだけでなく、肉や魚にはない栄養素が含まれているのも魅力です。食べ方をひと工夫することで、より効果的に納豆の栄養を摂取することができます。ぜひ毎日の食事に納豆を取り入れてみてくださいね。

出典

文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年版」
吉田企世子(2016)「あたらしい栄養学」高橋書店
e-ヘルスネット HDLコレステロール
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-071.html
e-ヘルスネット 腸内細菌と健康https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html