最近、コンビニでもプロテイン入りの商品が多く販売され、手軽に摂ることができるようになりました。
かつては、運動をする人が摂取するイメージでしたが、運動をしていない人でも積極的に摂ることが一般的になってきています。
しかし中には、運動をしていなければ必要はないと考える方もいるかもしれません。
そこで、運動をしていない人がプロテインを摂取することでどのような影響があるのか調べてみました。
その結果、プロテインを摂取することは、運動をしていない人にとっても大切であり、筋肉量の維持や増加が期待できることが分かりました。
プロテイン摂取と筋肉量の関係を調査した論文によると、、、
この論文では、105件の論文を対象に5,402人の参加者による試験の結果をまとめています。
全ての試験を対象とした場合、プロテインを摂取することで除脂肪体重(LBM)は0.51kg増加していました(Table 2)。
さらに、トレーニングを行った試験のみ、または行わなかった試験のみに分けると、それぞれ0.48kgと0.53kgの増加がみられました。
参考文献より引用し、抜粋。
摂取量別に分析するため、プロテイン摂取量(食事も含む)が明確な92件の論文を以下の3つのグループに分けると、
- グループ1:すべての試験を含む(Figure 2a, d)
- グループ2:トレーニングを行った試験のみ(Figure 2b, e)
- グループ3:トレーニングを行わなかった試験のみ(Figure 2c, f)
すべてのグループで摂取量が増えるにつれて、FFM(除脂肪体重)またはLBMの変化がより大きくなる傾向が示されました(Figure 2)。
参考文献より引用し、抜粋。
運動の有無にかかわらず、プロテインを飲むことは筋肉量を維持・増加させる
除脂肪体重(FFMやLBM)とは、体重から脂肪を除いた部分の重さであり、筋肉や骨、内臓などが含まれます。
成人の場合、骨や内臓の重さはあまり変化しないため、除脂肪体重の変化は主に筋肉量の変動を反映していると考えられています。
つまり、論文の結果はトレーニングの有無にかかわらず、プロテインを摂取することで筋肉量が増加することを示唆しています。
健康や体力維持のためにも、プロテインを取り入れよう
プロテインは運動をしていない人にとっても効果的な栄養素であり、筋肉量の維持や増加が期待できることが分かりました。
自身の健康や体力維持のために、プロテインを上手に取り入れていきましょう。
参考文献
Ryoichi Tagawa, Daiki Watanabe, Kyoko Ito, Keisuke Ueda, Kyosuke Nakayama, Chiaki Sanbongi, and Motohiko Miyachi
Dose–response relationship between protein intake and muscle mass increase: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials.
Nutr Rev. 2020 Nov 4;79(1):66-75. doi: 10.1093/nutrit/nuaa104.